2011年06月20日

『ストレイト・ストーリー』


『ストレイト・ストーリー』観ました。

straightstory1.jpg

1999年アメリカ
監督:デヴィッド・リンチ


リンチ作品と言うと、闇のある、妖しく恐ろしい、少し不思議、みたいな印象で、

今までに『ブルーベルベット』や『マルホランド・ドライブ』を観てみても、やっぱそういう印象で、

悪夢を美しく映像化されたような感覚が素晴らしいなと思ってました。


そんなリンチ監督のピュアでハートフルな作品、ともなれば期待と好奇心を持つのは当然で、

あれだけの闇を映像化してきた人だからこそ描ける、真逆ともいえるヒューマンドラマとはどんなのか。

しかし、過度な期待は持ちすぎないよう戒めつつ鑑賞。


あらすじは、

73歳の主人公アルヴィン・ストレイトが、長く仲違いしていた兄のライルが脳卒中で倒れたと聞き、500km離れた兄の家まで自転車より遅い自前のトラクターで会いに行く、という話。実話が元になってるそうです。

いわゆるロードムービーなので、ストーリーの展開を楽しむというよりは、その時その時の場面や会話や空気を楽しんでいくように観るのが吉。

straightstory2.jpg

この映画の何が良かったかと言えば、主人公アルヴィンの瞳です。

長く生きてきた経験によって磨きつくされたようにキラキラとした、無邪気にも見える瞳が終始素敵でした。

それで、その瞳の綺麗さがより引き立ってるのは「旅先である」という点。

身の回りを固めていた仲間や習慣といったものから離れ、ガタの来始めた身体で、一つだけの純粋な目的を持って、期待も失望もせず、成り行きに逆らわずに自分のペースで続ける一人旅。

旅先で出会う人たちに、肩書きの無い一個人のアルヴィンとして自分の経てきた経験でもって話をする。その瞳がほんとに深く輝いて見えます。

どんな人にも、どんな状況にも揺らぐことが無く、大きく受け入れる寛容さや何者にも触れさせないような頑固さが同居した、純粋な老人にしか持ち得ないあの瞳を是非見て欲しいです。



正直、もの凄い感動するような映画では無いです。

それはこの映画が描いているのがそういったものでは無いからだから問題では無いです。

『ストレイト・ストーリー』なんやから、アルヴィン・ストレイトを観ればいいんです。


posted by 岩 at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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